「Webサイトの目的、ゴールは何ですか?」
ご相談をいただく中で、運用担当者にこの質問をしてみても、意外と明確に答えをもっていらっしゃる方は少ないです。
Webサイトを作ったり、運用する目的は必ず存在します。
今回はWebサイトの目的・目標(コンバージョン)について考えていきます。運用中のWebサイトの目的、Webサイトの目標・ゴールについて、考えてみるきっかけにしてもらえれば幸いです。
なぜWebサイトの目的・目標設定が重要なのか
Webサイトに目的・目標設定が必要な理由は、「Webサイトの評価ができないから」だと私たちは考えています。
そのWebサイトが「成功したのか/していないのか」「効果があったのか/なかったのか」を判断するためには、目的が決まっていなければ評価・判断をすることができません。
例えば、どんなにサイトをかっこいいデザインで作ったとしても、そのサイトの目的が決まっていなければ、そのデザインが効果的なのかどうかは判断できないのです。
この評価ができないと、サイト改善や、インターネットを活用した次の一手を打つことができなくなってしまいます。
そうなってしまった場合、Webサイト作成費やWebサイト運用費だけがただ発生してしまい、ただのコストとなってしまいます。
そうならないために、目的・目標を明確にし、適宜評価を行うことが必要なのです。
Webサイトの目的って?
冒頭で記載した通り、全てのWebサイトには必ず目的が存在しているはずです。
例えば、
- 見込み顧客を増やすこと
- 既存顧客に対して情報提供すること
- 採用活動に利用すること
- 株主や投資家向けに情報公開すること
- 企業ブランド価値を高めること
等が該当するでしょう。
ECサイト(ネットショップ)の場合は「売上を上げること」が目的になります。
Webサイトの目標(コンバージョン)って?
Webサイトの目標とは、「サイトに訪れたユーザーに期待する行動」のことです。
例えば、
- お問い合わせフォームの送信
- 電話による問合せ
- 見積相談
- 会員登録
- メルマガ購読申込
等が該当します。
目的と目標の違い
目的は会社の経営戦略・事業戦略として考えてもらえるといいです。
一方で目標は、目的を達成するための具体的な手段や到達点を意味しています。
上記からわかる通り、目標は、目的に繋がる成果を設定することが重要なのです。
採用を強化がWebサイトの目的であるのに、サービスのお問い合わせ獲得を目標設定していては意味がありません。
目標の達成が、目的の達成に繋がるように、目的から掘り下げて設定しましょう。
目的・目標設定の注意点
目的・目標設定時の注意点は大きく2つあります。
目的を複数設定しないこと
目的設定でよくある注意点として、複数設定をしてしまうケースです。
複数設定してしまうと、Webサイトを誰のために届けたいのかわかりにくくなるためです。
例えば、下記の2つを目標設定してみたとします。
- サービスのお問い合わせを増やしたい
- 採用のお問い合わせを増やしたい
この場合、上記2つの目標達成のために運用をしていくことになりますが、必ず問題が発生します。
それは、「見込み顧客ターゲットと採用ターゲットでは、欲しい情報が異なる」ということです。
見込み顧客となりうるユーザーは、提供されているサービスの内容や、会社の信用を情報として求めるでしょう。
一方で、求職者は、募集要項や職場の雰囲気、福利厚生などの情報を求めるでしょう。
このように、見るユーザーによって、欲しい情報は異なるのです。複数の目標を達成しようとする場合、ターゲットが異なるために、サイトに掲載する情報が中途半端になりがちです。
そうならないように、サイトの大きな目標はなるべく1つに絞りましょう。
経営陣含め、会社全体で共通認識を持つこと
Webサイトの目的は、経営戦略・事業戦略に関わるものです。そのため、会社全体で共通認識を持つことはとても重要なことです。
Webサイトのリニューアルや運用を任された広報担当者が、目的を把握していなかったり、個人の解釈で目的を設定してした状態で、業務を行っていることがよくあります。
この場合、せっかく時間を使ってサイト運用等を行っても、
- 経営者に施策実行の許可が下りない
- 成果の評価を会社ができない
といったことが発生します。
また、サイトで問い合わせなどを獲得したとしても、その後の営業部隊が連携してくれないなどの業務における問題も発生するでしょう。
こうなってしまうと、Webサイト運用を行ったとしても、それが水の泡となってしまいます。
そうならないために、会社として目的の共通認識を持つことはとても重要です。
目的・目標設定の具体例
多くの法人様が持っているコーポレートサイト(会社のホームページ)を作成・運用している場合の目的・目標設定をご紹介します。
1. コーポレートサイトから見込み顧客を獲得したい
目的:
見込み顧客を獲得
目標:
- サービスのお問い合わせを獲得
- サービス資料、会社概要資料ダウンロードを獲得
- メルマガ登録獲得
2. コーポレートサイトを採用に活かしたい場合
目的:
見込み採用者の獲得
目標:
- 採用の申し込みの獲得
- 採用媒体サイトへの送客
3.既存顧客のカスタマーサポートとして活用したい場合
目的:
お問い合わせのWeb上での解決
目標:
- お問い合わせ数の減少
- ユーザーによる問題解決アクション(ボタン押下など)
上記はあくまで参考となります。
目的に応じて、適切な目標を設定しましょう。
次回はGoogleアナリティクスのコンバージョン設定について、まとめようと思います。